今年のゴールデンウィークは、前半は4月29日、後半は5月2日〜5月6日の5連休。中間の4月30日、5月1日に休みを取ると最大で8連休となるスケジュールだ。この期間、東京では様々な展示が開催されている。本記事はこの連休に都内の美術館や博物館、ギャラリーで開催されている、注目の展覧会をエリア別に紹介する。気になる展覧会を見つけて、アートで彩るゴールデンウィークの計画づくりに役立ててほしい。
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20世紀アメリカ具象絵画を代表するアンドリュー・ワイエスは、身近な人々や風景を一貫して描き続けた。本展は、《冬の野》《冷却小屋》《乗船の一行》などの代表作を軸に、「窓」や「扉」といった境界のモチーフに焦点を当て、私的な世界との関わりとして立ち現れるワイエスのまなざしをたどる。また、東京都美術館では開館100周年を記念する「開館100周年ウィーク」も開催。アニバーサリーガーデンや屋外コンサート、キッチンカー、オリジナルグッズ販売など多彩な催しが行われるので、本展とあわせて楽しみたい。
会場:東京都美術館
会期:4月28日〜7月5日
GW中の休館日:なし
本展は、1980年代後半から2000年代初頭にかけて制作された英国美術に焦点を当てる企画。当時「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」と呼ばれた作家たちを中心に、大衆文化、個人的な物語や社会構造の変化などをテーマとした独創的な作品を紹介する。約60名の作家によるおよそ100点の作品を通じて、90年代の英国美術創作の軌跡を検証する。特集ページはこちら。
会場:国立新美術館
会期:2月11日〜5月11日
GW中の休館日:なし
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アジア系ディアスポラのアーティスト、リナ・バネルジーの個展。地球規模の移動と植民地主義の遺産をテーマに制作されたインスタレーション、彫刻、絵画など19点を展示する。ポストコロニアル・フェミニズムのアプローチから社会的な分断や不正義を問い直す、バネルジーのまなざしを照らし出す。レポートはこちら。
会場:エスパス ルイ・ヴィトン東京
会期:3月19日〜9月13日
GW中の休館日:なし
20世紀前半のスイスで活躍したカール・ヴァルザー(1877〜1943)は、ベルリン分離派に加わり、象徴主義的な絵画作品を残した。本展は日本初公開となる約150点を紹介する企画展。カールは1908年に日本を訪れ、東京や宮津(京都府)の風景や風俗を鮮やかな色彩で描いたが、そのまなざしを通して、当時の日本の様子をたどることができるのも見どころのひとつ。
会場:東京ステーションギャラリー
会期:4月18日〜6月21日
GW中の休館日:なし
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日本を代表するグラフィックデザイナー、仲條正義(1933〜2023)の没後5年目にあたる今年、資生堂ギャラリーにて仲條と資生堂との軌跡を振り返る展覧会が開催中だ。2000年代以降、コンピューターによるグリッドシステムを用いたデザインが定着するなか、自由な構成や手描きによる仲條の作品は、独自のスタイルで今日のデザイン界にも影響を与え続けている。資生堂とともに手がけた数々の作品を通じ、仲條デザインの本質の一端に迫る。ニュースはこちら。
会場:資生堂ギャラリー
会期:3月3日〜6月28日
GW中の休館日:5月4日
近年新たに収蔵したジョルジュ・ルオーの作品を中心に、パナソニック汐留美術館が所蔵する約270点のルオーコレクションから紹介する展覧会。作品が生まれた場である「アトリエ」に焦点を当て、どのような環境で、どのような画材を用いて描かれたのかを、初期から晩年までの代表作とともにたどる。パリのルオー財団の特別な協力のもと、アトリエの一部も再現され、画家の制作現場を追体験できる空間となっている。
会場:パナソニック汐留美術館
会期:4月11日〜6月21日
GW中の休館日:なし
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明治期の風景版画に新たな表現をもたらした小林清親の仕事を起点に、日本の風景版画の流れをたどる展覧会。黄昏どきの表情や夜景の光を描いた「光線画」は、失われゆく江戸の情緒を陰影豊かに描いた。また、明治の風景を映し出した写真と版画が交互に並べられ、ふたつのメディアがとらえた明治の風景を見比べることもできる。本展では、清親から吉田博、川瀬巴水へと続く新版画の系譜を、アメリカ・スミソニアン国立アジア美術館所蔵の作品を中心に見つめ直す。レポートはこちら。
会場:三菱一号館美術館
会期:2月19日〜5月24日
GW中の休館日:5月4日
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アルメニア/リトアニア出身のアーティスト・作曲家、アンドリウス・アルチュニアンの日本初となる個展。アンドリウスは、音と時間を軸に、神話、儀礼、政治的想像力を横断する実践で知られる。本展は「冥界者のためのクラブ」として構想され、秘教的文献や神話の断片、トランス、消失といったモチーフが「地下レイヴの美学」を通して立ち現れる。あらゆる文明が儀式や神話、図像を通じて現世と来世の双方を統御してきた歴史を踏まえながら、時間・未来・神話をめぐる問いを投げかける。
会場:銀座メゾンエルメス
会期:2月20日〜5月31日
GW中の休館日:5月6日
国内外の美術に大きな影響を与えた、江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎の企画展。2024年に国立西洋美術館へ寄託された井内コレクションの『冨嶽三十六景』(1830〜33年頃)を初披露する。北斎の代表作である本シリーズ全46図を一挙に公開するとともに、「神奈川沖浪裏」の保存状態に優れた1枚と、「凱風快晴」の希少な色変わり版(青富士)をそれぞれ1点ずつ加えた、計48点の展示となる。
会場:国立西洋美術館
会期:3月28日〜6月14日
GW中の休館日:なし
リトアニアを代表する芸術家、ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニスの日本では34年ぶりとなる回顧展。精神世界や宇宙への想像力に満ちた絵画やグラフィック作品など約80点を紹介する。《祭壇》や代表作《レックス(王)》をはじめ、独創的な象徴に満ちた作品が並ぶ。会場では作家が手がけた音楽も流れ、チュルリョーニスの世界観を体感できる構成となっている。レポートはこちら。
会場:国立西洋美術館
会期:3月28日〜6月14日
GW中の休館日:なし
1976年の放送開始以来、2500回以上にわたって続いてきたNHKの美術番組「日曜美術館」。本展は放送50周年を記念し、番組に登場した名作・名品100点以上を展示するとともに、出演者の言葉や高精細映像も交えながら、50年にわたる番組の歴史をたどる。レポートはこちら。
会場:東京藝術大学 大学美術館・陳列館
会期:3月28日〜6月21日
GW中の休館日:なし
印象派を代表する画家クロード・モネ。自然光の移ろいに着目し、同一のモチーフを異なる時間帯や季節のもとで繰り返し描く手法は、19世紀後半の風景画に大きな変化をもたらした。本展はモネ没後100周年にあわせて企画された記念展で、オルセー美術館所蔵のモネ作品41点を含む約90点に国内所蔵作品を加えた、合計約140点で構成。モネが生み出す風景の表現を見つめ直す。レポートはこちら。
会場:アーティゾン美術館
会期:2月7日〜5月24日
GW中の休館日:なし
緻密でリアルな表現技術で人体と機械の美を追求し、国内外で高い評価を得るアーティスト、空山基の過去最大規模の回顧展。本展では、AIBOの原画やエアロスミスのアルバムジャケットなど代表作品に加え、最新の彫刻作品、映像インスタレーションなど、「光」「透明」「反射」を軸に半世紀にわたって展開してきた創作活動の軌跡をひもとく。レポートはこちら。
会場:CREATIVE MUSEUM TOKYO
会期:3月14日〜5月31日
GW中の休館日:なし
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かつてソビエト連邦領であった中央アジア諸国(現在のウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン)の伝統的な生活や豊かな工芸品に光を当てた展示。厳しい環境のなかで培われた知恵と祈りが込められ、その土地の文化が色濃く映し出されたジュエリーの魅力に迫る。
会場:渋谷区立松濤美術館
会期:4月11日〜6月14日
GW中の休館日:なし
ドナルド・ジャッド(1928〜1994)は1970年代、メキシコにほど近いテキサス州の町マーファに移住し、町に残る建物を生活と制作の場として作り変えた。本展では、初期の絵画作品をはじめ、立体作品、マーファに残した空間について、ドローイング、図面、映像、資料を通して紹介する。「その場限りのパフォーマンスにしてはならない」というジャッドの信念に迫る。レポートはこちら。
会場:ワタリウム美術館
会期:2月15日〜6月7日
GW中の休館日:なし
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1924年にアンドレ・ブルトンによって定義されたシュルレアリスムは、フロイトの精神分析学に影響を受け、理性を超えた新たな現実を志向する創造の運動として広がった。その実践は美術にとどまらず、雑誌や広告、ファッション、室内デザインなど日常の場面にも及び、社会全体に影響をもたらした。本展は国内所蔵の作品を通して、社会全体へと拡大した新しいシュルレアリスム像を提示する。大阪中之島美術館のレポートはこちら。
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
会期:4月16日〜6月24日
GW中の休館日:なし
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革新的な素材や技法、表現方法を用いて具象彫刻の可能性を拡張してきたロン・ミュエク。実寸を大きく逸脱したスケールの彫刻は、見る者の知覚に働きかける。本展では《マス》をはじめとする主要作品を軸に、初期から近年までの作品と制作の歩みを通して、孤独や不安、脆さといった人間の内面に向けられたミュエクのまなざしをたどる。
会場:森美術館
会期:4月29日〜9月23日
GW中の休館日:なし
サンリオの創業60年を記念して2021年から日本各地を巡回してきた「サンリオ展」が、新たなコンテンツを携えて東京・六本木に再登場する。サンリオの60年超の歴史と、国際的に広まった「カワイイ」文化の軌跡を、貴重なデザインや商品のアーカイヴとともに再検証する。
会場:森アーツセンターギャラリー
会期:4月9日〜6月21日
GW中の休館日:なし
国立新美術館では、生誕100年を迎えた今年、森英恵の没後初となる回顧展を開催する。映画衣装からキャリアを築き、アジア人で初めてパリ・オートクチュール正会員として国際的に活躍した森は、戦後日本における新しい女性像を体現した存在でもあった。本展はオートクチュールのドレス、資料、初公開となる作品を含む約400点を通じて、森のものづくりの全貌を照らし出す。
会場:国立新美術館
会期:4月15日〜7月6日
GW中の休館日:なし
幕末・明治期に活躍した絵師・河鍋暁斎(1831〜89)。神仏画から戯画、動物画、妖怪画と手がけた作品は多岐にわたり、独自の画技と発想で知られる。本展では、世界有数の暁斎コレクションを持つイスラエル・ゴールドマンの所蔵作品より、日本初出品の肉筆画や保存状態の良い版画など約110件を紹介する。
会場:サントリー美術館
会期:4月22日〜6月21日
GW中の休館日:なし
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W. ユージン・スミスは、第二次世界大戦下の取材や『ライフ』誌での活動を通じて、報道写真に深い物語性をもたらした写真家。1950年代以降はニューヨークのアパート「ロフト」を拠点に、ジャズ・ミュージシャンやサルバドール・ダリをはじめとする芸術家たちとの交流を写真に収めた。本展では「ロフトの時代」を軸に、報道と芸術のあいだを往還したスミスの作品を再考する。
会場:東京都写真美術館
会期:3月17日〜6月7日
GW中の休館日:なし
また、同館では「TOPコレクション Don't think. Feel.」展もあわせて開催。東京都写真美術館が収蔵する約3万9000点の写真・映像作品を様々な切り口で紹介する展覧会で、2026年度第1期のテーマは「感触」。香港の武術家・俳優・哲学者ブルース・リー(1940〜73)の言葉「Don't think. Feel.(考えるな、感じろ。)」を手がかりに、五感を触発する作品が5つの小テーマで構成される。
会場:東京都写真美術館
会期:4月2日〜6月21日
GW中の休館日:なし
日本画家・下村観山(1873〜1930)の、関東圏では13年ぶりとなる大規模な回顧展。下村観山は、やまと絵や琳派の伝統的な技法と西洋画由来の写実的な表現を融合させ、新時代の日本美術の道を切り拓いた。本展では《木の間の秋》《小倉山》《弱法師》などの代表作を軸に、近代美術史における観山芸術の位置づけを問い直す。レポートはこちら。
会場:東京国立近代美術館
会期:3月17日〜5月10日
GW中の休館日:なし
2022年から休館していた江戸東京博物館の約4年ぶりとなるリニューアルオープンを記念した特別展。約35万点に及ぶ膨大な江戸博コレクションの中から厳選された160件が一堂に並び、百万都市・大江戸の歴史と文化を紹介する。ニュースはこちら。
会場:江戸東京博物館
会期:4月25日〜5月24日
GW中の休館日:なし
絵本『はらぺこあおむし』日本語版50周年を記念し、アメリカ・マサチューセッツ州のエリック・カール絵本美術館とともに開催する展覧会。代表作27冊の原画をはじめ、グラフィックデザイナー時代の作品、ダミーブック、コラージュ素材など約180点を通して、絵本に込めたエリックの温かなまなざしに触れる機会となる。
会場:東京都現代美術館
会期:4月25日〜7月26日
GW中の休館日:なし
本展は、宇宙や量子といったサイエンス領域とアートの交差点から、「世界の成り立ち」や「見えない世界」を問い直す企画展。科学者による宇宙研究とアーティストによる作品群に加え、「量子コンピュータ」を用いた初のアート作品も展示。「時と空間」が交錯する量子の領域における、新たな表現の可能性を探る。レポートはこちら。
会場:東京都現代美術館
会期:1月31日〜5月6日
GW中の休館日:なし
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江戸・明治時代の絵師によって描かれた「百鬼夜行絵巻」「百物語」をはじめ、日本の妖怪美術を、最先端の映像技術と立体造形で体験できる世界初のイマーシブ体感型デジタルアートミュージアム。立体的な映像空間の中で、妖怪たちと一緒に動画や写真撮影をしたり、妖怪絵巻の一部となって異世界に迷い込む没入体験を楽しめる構成となっている。ニュースはこちら。
会場:寺田倉庫G1ビル
会期:3月27日〜6月28日
GW中の休館日:なし
『色ざんげ』『おはん』『生きて行く私』などの作品で知られる作家・宇野千代(1897〜1996)。2023年度に世田谷文学館に寄贈された旧蔵の新資料を前期・後期に分けて年間を通して紹介する。前期展では、自筆原稿や日記、宇野が創刊した雑誌「スタイル」、宇野のデザインによる着物など多彩な資料を通して、岩国での少女時代から「おはん」の連載が始まる50歳ごろまでの、恋と創作に生きた宇野の姿に迫る。
会場:世田谷文学館
会期:前期:4月18日〜9月6日 後期:9月26日〜2027年3月28日
GW中の休館日:5月4日
ネオ・ダダの活動からミニマル・アート、平面と立体を組み合わせた作品まで、独自の表現を展開し続けた田中信太朗(1940–2019)の東京初となる回顧展。アトリエに遺された作品や書き留めた言葉を通して、その活動の軌跡をたどる。
会場:世田谷美術館
会期:4月25日〜6月28日
GW中の休館日:なし
絵本作家・画家の安野光雅(1926〜2020)の生誕100周年にあわせ、代表作の絵本原画約130点を軸に安野ワールドを体験する回顧展。『旅の絵本』の風景を拡大した空間に入り込む体験型展示や、テーマ別に一枚絵として構成された絵画館など、原画の緻密さと空想の広がりを同時に楽しめる展示構成となっている。ニュースはこちら。
会場:PLAY! MUSEUM
会期:3月4日〜5月10日
GW中の休館日:なし
江戸時代の絵師・長沢蘆雪の東京初となる回顧展。子犬や動物、子供たちを題材に、愛らしさや親しみを絵画として表現した蘆雪は、江戸時代における独自の「かわいい」表現を確立した。禅の世界や仏の教えを軸に、風景、人物、幻想的な主題まで、多岐にわたる蘆雪の画業を紹介する。また、蘆雪が描いた「芦雪犬」がモチーフの「江戸わんこがコロコロ 芦雪犬マスコット」が発売。本展でも購入可能となっている。